散弾銃の硝煙の妄想と瞬きの間だけの小さな虹/ホロウ・シカエルボク
ゃみをした、別に悪気はなかったがそいつらのお気には召さなかったようで…俺の脚を止めるくらいに大きな舌打ちをしやがった、だけど俺が振り返って目線を合わせるとどっかヘ行っちまった、どっかの漫画に書いてあったぜ、羊が牙を剥くもんじゃないってさ…歩き去ろうとするお前の脳天に後ろからサバイバル・ナイフを突き立てたって俺は一向に構いやしないんだ、絡まれたっていやなんとかなるかもしれないしな…だけどそう、殺意なんてすぐに忘れちまう、数歩歩みを進めればまた、面白いものが目に入る、ほら、あそこにいるだろう、コンビニの小さなビニール袋を持った老婆…そう、わりと小奇麗な格好をしている婆さんさ、あの婆さん、いつもこの辺の
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