季節外れ/くみ
 
愛いと俺は思った。


(いつまで続くか分からないけど、どんどん練習していけばコイツの料理も母親が作るような味になっていくのかな?最初は俺が教えたんだし)


母親の料理はどんな味だっただろうかと俺は昔を懐かしんだ。彼女はよく自分の嫌いな物を上手く誤魔化して料理を作ってくれた。未だに何故かエビフライは食べれないけど。そんな事をふと思っていると頭上に恋人が立っているのに気づく。

「ん?どうした」

「いーや別に。でも何か考えてたでしょう?」

「お前が作る料理について」

「そうなの?」

ギャルソンエプロンを外した恋人は、『付けすぎると身体に悪いよ』と言いながら冷
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