赤黒い血飛沫のバラッド/ホロウ・シカエルボク
分断されていて、闇とも呼べないほどの認識され難いどこかへ果てしなく落下していく、それはまるでいつ作られたのか判らない深い井戸の秘密の様に…真夜中に真昼の月を思い出す、気紛れになにかを語りだしそうなあの真昼の月、雲はやつの為に周囲を開けてあった、それはまるで世界との接点の様に見えたよ、インプロビゼイション・ジャズがリピートされたままのプレイヤー、声にならないものを突き詰めるとたったひとつの言葉になる、それがどんな言葉なのかなんて決して口にはしないよ、それはリズムの振動や、ギターのひっ掻きと共に感じなければ少しもリアルじゃない…それがどんな言葉なのかなんて決して口にしたりなんかしない―闇雲に詰め込んだ
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