月夜の晩、私は、河原の葦になってクレーターをなぞり/ホロウ・シカエルボク
いだろう、アマンダは詩文を綴り続けている、そこに何が書いてあるかなんて読むまでもなく俺には理解出来るのだ、「月夜の晩、私は、河原の葦になってクレーターをなぞり…」俺は寝返りを打って天井を眺める、儀式はまだまだ続くみたいだ、アマンダ、そのうち魔法陣の書き方でも覚えるといいよ、手段は豊富にあって悪いなんてことは絶対にないんだ、君がもしも立派なお屋敷だと考えて御覧、開き戸はなるべくたくさんあった方がいいだろう?俺はそういうものをスピリチュアルって呼んでるんだよ…窓に目をやると月はもう高く上り、色褪せていた、まるで、改心して真人間になった犯罪者みたいだった、俺は月に向かって口笛を吹く、邪魔しないで、とアマ
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