バタバタ/yamadahifumi
 
るだろうか?

・・・知っての通り、世界は一つのシステムでできあがっている。世界的な要件・・・。ここでは、一人の人間には意味がなく、また用もない。誰も、どうでもいいのだ。・・・例えば、ちやほやされている総理大臣、タレントなどという存在を考えてみよう。・・・だが、彼は厳密に考えれば、一個の人間ではない。彼らは結局、このシステムの象徴として機能する限りにおいて、その存在を正当化された存在にすぎないのだ・・・。彼らが休日などに、自分の仮面を脱ぎ捨てれば、彼らはまた、私達と同じような「無」へと帰ってくる。

だから、「人間」はいない。私達はみんな、無の存在である。細胞の中にあるミトコンドリアが一個
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