半身壊れた野郎、ブン回せ言葉の鞭/ホロウ・シカエルボク
 
抱えて、生まれてすぐに見たなにかの作用によって、半分現実を欠いた人生を生きてきた、頭の中にはいつでも生と死とがあった―緩慢な自殺を図ったことがある、いや、実際のところ、あれが死ぬ気であったのかどうかは判らない、小学校の三年くらいだっただろうか?ガット・ギターの弦の端をテーブルの脚に巻き付け、その先を自分の腕に何度か巻き、開いた手で余った端を引っ張って…腕を千切ろうと考えていた、もしくは壊死させようとしていた、何かが足りないことに憧れていた、その時はそう思っていた、だが、今考えてみると、俺はたぶんこう思っていたのだ、「どこか足りないくらいが自分らしい」「その方が判りやすい」きっとそう感じていたに違い
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