午睡/破片(はへん)
ていけない。降り続く雨、
外がわで、太陽が顔をのぞかせている。
ゆれつづけることば、と、みずの、かたちがどうしてもかさならないとき、ねむることにしていた。ねむっているあいだ、いぶきはしずかにねつをもち、ゆったりとおちついたはやさで、さいはてへむかってながれる。だいちにおちるおとをつむぎながら言葉は、いみをもって、くみあげられていく。
最果て、と、あなたはくちずさむ。
言葉が組み上がると、色分けされなかった鍵盤がほどけ、ちらばった。不
思議と音もなく。一つ手にとると、火が点いて、とりおとしてしまって、
もういっかい、着地して、何度も、着地していたから、赤い灼熱、半音だ
け上
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