poetarot(皇帝のカード)保存版/みつべえ
 
劇団のロッカールームのようなところで私服に着替えている。ネクタイがなかなか結べない。長すぎたり、太すぎたり、破れていたり、どこから出すのか次つぎ別のネクタイで試してみるが結べない。そういう場面で目が覚めた。おはよう。苦渋の朝だ。



そして。世紀のおわりに、死ぬほど。身もだえして。うねりながら、その。最後の境界に、向かった。水辺に。集落を組織して、砂漠は。わたしに、絶対の。称号を与えた。



炎上しているのに、だれも。気がつかない、うつむいて。帰途を急ぐ。携帯電話を、耳に。貼りつけるのが、流行らしい。燃えているのは、都市の輪郭である。正しい意味で。村落の抒情は、滅びた。あな
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