タワー・オブ・テラー/済谷川蛍
 
する緊張感が4人に走った。エレベーターは2階分上昇し、ドアが開く。目の前は壁で、横に通路が延びていた。長年使用された形跡のないどこか陰気な雰囲気がたまらなく不気味で想太はすぐに閉ボタンを押した。ドアが閉まると同時にエレベーターが勝手に上に動き出した。4人に戦慄が走った。エレベーターは4階に止まった。ドアが開く気配がして4人は怖くなった。しかしドアはいまにも開きそうで、実際はいつまで経っても開かなかった。やがて理由はわからないけどとにかくこの階のドアは開かないんだと4人が了解し、安心した直後、突然「助けてぇ!」とドアの向こうから叫び声が貫いてきてドンドンと扉が叩かれた。まるで扉の向こうにもう一台エレ
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