箱庭にて 雪氷積りて 草花艶やかに/黒ヱ
堂々巡り
また 同じ事の繰り返し
「ひとりで泳ぐ」
渚に花束を
本当は
祝福される事なのに
ある夢
「いつも一緒 わたしだけだもなぁ
変わらず わたしにつくしてくれたもなぁ」
彷徨う愛らしい子 終に辿り着く
信じるもの 愛するもの
永遠の縁とするべくとして
枯れるもの
それに続き
また 枯れるもの
枯れゆくものばかりのこの世界で
塵も積もり 山と成り 海となる
そこから 何の意味を見出すか
ここにはもう 何もない
羽振り喚く 掴んで恐れる子を投げようとする
篠突く雨を深海と見紛う
始まりがあり そして 終わりがある
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