月光への誓い  ーー君へーー/yamadahifumi
 


ついつい、それを許してしまう



僕は君が誰か知っている

君は会社でも控えめで

そして仕事がよくできるから

君の上司や部下はついつい、君に頼りすぎてしまう

だけど、君はそんな周囲に

抗議の声を上げる事はできない

君は人々に「嫌われてしまう」のが

何より、嫌だから



僕は君が誰か知っている

部屋の中に一人ぼっちで座って

膝を抱え込んで考え込んでいる君の姿を

君はこれまで来た道、そしてこれから歩む道を思案して

不安に苛まれ、途方に暮れる

これまで君がしてきた事は

人々の要求に合わせて

拙いダ
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