背負って生きられるのかね/影山影司
イミングに、雨降るのは被害妄想だろうか。風呂場の床に押し付けられた衣服を拾い上げ、洗濯機へ放り込む。ガーゼシャツと、タイパンツを履いてベランダに出る。ひさしの下、雨の当たらない部分には少しのハーブと季節に合わせた葉野菜をプランターに植えてある。
ペットボトルに汲んでおいた水を、ゆっくりとプランターへ撒いていく。
どれだけ慎重に水を注いでも、水は黒土をえぐっていく。はじめの頃より、随分土が減ってしまった。くるくると渦を巻く水面を見ながら、土を買ってこようと考えた。
昨今の流行りは、一抱えの鉢を抱えて歩くことだとトットに聞いた。
重いからこそ意味があるのだと。
それは、言ってみ
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