取り替え子/影山影司
 
が似てたのか。幸い俺と優一の臓器はすっかり馴染みました。
「気がつけば一年が過ぎて、俺はなんとか退院して、今に至る……って感じですね」

 吸い終わった煙草を、灰皿ですり潰して悠二が笑った。
「不思議なもんでね、この話をすると痛みがスーッと引くんですよ」
 ニッと笑った顔に、なんて言っていいのかわからずに、私は自分の焼酎のグラスと悠二のジョッキをかつんと合わせて乾杯をした。
 決して、楽しんで聞く話ではないが、私は最後までこの話に聞き入ってしまったのだ。
「さァさ、飲みましょう。こんな話は辛気臭くなっていけませんよ」
 自分で振ったくせに、この男はこんなことを言う。

 そうこ
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