取り替え子/影山影司
 
かすっかり飯を食ってしまって、寝てしまいました。目が覚めたのは、夕方……五時くらいだったでしょう。

 ソファーで横になっていたんですが、気がつくと薄暗い中に優一が立っているんです。
「どこ行ってたんだよ」
 俺は、優一に聞きました。
 こもりがちな優一は、学校か俺と遊ぶ以外で、殆ど家の外に出ることなんてなかったんです。
「考え事をしてたら、こんな時間になっちゃった。もっと早くするつもりだったんだけど」
 優一の後ろ、窓の外を見ると空が赤く、まだ遊べるぞと思いました。
 悠二、遊びに行こう。と優一も言うので、俺は目をこすりながら外に出ました。

 案の定、外は少し暗くなっていま
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