ほら、そこで見なれない何かがまた息を潜めている/ホロウ・シカエルボク
とは決してそのまま語られることはない、そのものには決してこうと当てはまる表現が無い、だからたくさんのフレーズが必要になる、たくさんのスピードが必要になる、なるべく絡まり合うように、なるべく見定められないように、複雑なコンテンツの連なりが真理をそれとなく連れてくるんだ、それがどんなものかなんて俺には判らないぜ、それがどんなものかを定義することになんてまるで興味が無いんだ、それは亡霊を現実か否かで語るようなものさ、実体、そう、実体に集中するんだ、語るべきものはそこからいくらでも生まれてくる、そう、だって、そいつは絶対に語り尽くせるということが無いのだもの、砂漠の砂のようにそいつは俺たちのことを取り囲ん
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