魂乱刈り(たまらんがり)/ホロウ・シカエルボク
はたまには魂の無い世界に行きたかったのだ
魂ばかりの世界は時々堪らないのだ
刈った魂をそうして喰らい尽くしたが
どうやら喰らうのに時間がかかり過ぎた
新しい魂が日常の床を埋め尽くしていた、この野郎
関わるのをやめてひたすら殺してやろうか
酷い毒でも撒いてあの世へ送ってやろうか
だけど俺はまた魂を刈って刈って刈って
今度は積み上げたりしようとせず
形状に従って自然な形に並べてみた
自然な形の魂の集合はなにかしら
例えば暗示のようなものを感じさせたが
漠然とし過ぎていてなんなのかは分からなかった、そして俺はそのことが結構気に入った
おそらくそれは普段
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