魂乱刈り(たまらんがり)/ホロウ・シカエルボク
普段から慣れ親しんだ名前で呼ぶことが出来たが
その名で呼ぼうとは思わなかった
得てしてそうしたことはやり過ぎるとつまらなくなるものだ
俺は魂を刈って刈って刈って刈って
並べて並べて並べて並べた
並べられた魂はスマートな女のような色気を持ち
そのことを誇らしく感じていた
それで俺はしばらくの間そのままにしておいてやろうと思って
寝床を用意してクタクタの身体を休めた
クタクタの身体はセクシーな配列の魂を飲み込み
夜の間に俺の肉体と完全なひとつになった
その配列はきっとそのうち
朗読会なんかで良い余興になるだろう
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