光源のうた/木立 悟
 
うたい舞ううたい舞う陽と火に満ちた
雨に飛ぼう共に飛ぼうと手をのばす双輪
ちぎれては撒かれちぎれては撒かれ
ちぎれては撒かれ元にもどる天気雨
置き去りにされ目をふせるまとまりへ
変わりつづける有限の手をさしのべる



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陽の花 花の陽 源の花
源のかたちをつなぐ花
いま雨やどりは終わりゆく
泣くことも
待つことも
濡れることもこわくない
いま雨やどりは終わりゆく
雪と交わる天気雨のなか
共に 共に飛んでゆく


雪の大きさの太陽が
触れては触れては消えてゆく
冷たい指先に編まれるもの
種あかしされるものされないもの
ふたたび生まれつづけ
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