光源のうた/木立 悟
 
づけるもの
陽のなかに灰のなかに
花となり指となり巡り飛び交う



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舌先の音たち
生まれゆく波
砂浜から来るうたに重なる
何千何万の上下する手のひら
空と指先を行き来するうた
昇る黄金 降りる黄金
限りあるものたちを染めてゆく
はばたくものたちを染めてゆく


雨に飛ぶ
雪に飛ぶ
自らを見限ることのない
限りあるものと共に飛ぶ
街の飛沫と
天気雨の粒
指から生まれ
指へと還り
雨を歩みはじめたひとに
夜へと向かうすべての路に
朝の在り処をかがやかせてゆく









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