僕の親友/yamadahifumi
 
そして、その時、ふと、一つの疑問が浮かんだ。
 「だったら」
 と、まだ目をつむっているツダに僕は話しかけた。
 「君はどうするんだ?」
 ツダは目を開いて、うろんな目をこちらに向けた。
 「もし、絶望しかないのなら、どうするんだ?自殺するのか?」
 それはシビアな質問だったが、僕は、聞かないわけにはいかなかった。
 「どうかな?」
 と、ツダは酔った目を宙に漂わせた。
 「・・・さあ、まあ、自殺する時は自殺するさ。だが、俺はこの断崖を楽しむかな・・・。もしかしたら、俺には、絶望を楽しむ事ができるかもしれないし・・・」
 そう言いながら、ツダはこちらを見て、ニヤッと笑った。

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