先輩との話/yamadahifumi
はバカだ。いいか・・・セックスの時には、あの女はあんあんとあえいでいたんだぞ・・・それこそ、満足していたわけだ。あのバカ女は。・・・だからな、嘘をついたとか、そんな事で罪悪感を感じるのは間違いだ。大体が、その時、いい気持ちになりゃあ、人生なんてのは、それでいいんだよ。・・・わかるか。永遠とか真理とか、そんなものを追っている哲学者とか、作家とか、そういう連中を俺が嫌っているのは、そういうわけだ。・・・あの女は、すぐに、俺にだまされた事に気づくだろうが、しかしなあ、それは後に残らない、美しい清い体験だったんだ。・・・俺はあの女を、一人のお姫様として、扱ってやった。俺は、あの女に、美しい夢を見せてやった
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