先輩との話/yamadahifumi
ぱらったっていいじゃないですか?・・・。いや、モテる為の方法論を書いて、馬鹿な十代の童貞のガキどもをだまして、まきあげたっていいじゃないですか?先輩、先輩・・・・・・?」
・・・・・・・・・・もう電話は切れていた。・・・僕は気づかずに、回線の向こうの虚空に向かって、一人しゃべり続けていたのだった。・・・僕もまた、回線を絶った。プチッ。
電話が切れた後、僕は腹が減ったので、冷凍庫から冷凍のチャーハンを取り出し、レンジにかけてあっためた。そして、それがあったまるまでの六分三十秒の間、先輩の事を考えた。先輩はどんどん、明るく朗らかではなくなっていったに違いない・・・この十年で。十年。・・・何もか
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