先輩との話/yamadahifumi
 
馬鹿なんです。そして、馬鹿は馬鹿にふさわしい境遇に落ち込んだ。・・・それが、僕の『今』です。先輩、僕じゃあ、無理なんですよ・・・先輩のような、『選ばれた人間』じゃないと、成功はおぼつかない。先輩・・・もう一度、立ち上がってくださいよ。あの、大学の頃のかっこいい先輩を、もう一度僕らに見せてくださいよ。女なんて、そこら辺に転がってますって。あいつらは、先輩の素敵な嘘に、やっぱり昔と同じように、うっとりとしますよ。そして、そこから、いくらでも金を引き出せばいいじゃないですか?・・・先輩、もう一回、花を咲かせてくださいよ。おねがいしますよ・・・ハハ。もう一回、どこかの企業に就職して、その会社から金かっぱら
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