先輩との話/yamadahifumi
潰す子供のように、残酷な気持ちだったのだろう。
「先輩・・・先輩、元気だしてくださいよ。お願いだから・・・・先輩。あの時の、力強くて、格好良い先輩を、もう一度見せてくださいよ。・・・俺達一年坊に・・・・ハハ。先輩・・・先輩なら、まだできますって。例えば。資産家の婆さんに甘い言葉を吐きかけて、一億二億ふんだくるとか。そうだ、ドバイにビルをもっているどこかの国の御曹司の振りでもすればいいんですよ。・・・それで、国に帰れば、自分の金はうなるほどあるけど、今ちょっと、とある事情で無くなっちゃったんだって・・・。どうして、日本語がそんなにうまいんだって?・・・え?・・・それは、二年ほど、学生時代に留学し
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