ガラス瓶の惑星/ぎへいじ
 
めない

ピリッと澄み始めた液体には もう豊かさなど無いと言うのに

助けてください
救って下さいと聞こえたので
もっと大切に使えよと
白砂糖を入れてやると
また こりもせずに繁栄を謳歌してしまう

止まる事が出来ない愚かさを まじまじ見てやろうと彼らの作り捨てた文明の澱(おり)を捨てては 上澄みを細口ビンに押し込めて
きつく栓をした


もう何も入って来ないし

誰も逃げ出せない

救う善も 舌で転がし味を楽しみながら滅ぼす悪魔も同じ私

糖分と言う資源を掘り尽くし 酸素も食べ尽くして作り上げた美しいアルコールの海原
海を知らない自分でさえ想像できる広が
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