詩人の孤独死/ただのみきや
オラオラ!
――無駄無駄無駄無駄無駄ァ!
全く困ったものだ
昔の恋人に捧げた愛の詩が あっイノシ詩!
今さら猪突猛進されてもたまらない
反戦詩に突然ラリアットをかまされた定型詩は
タオルを投げられTKO詩になってしまい
未詩たちは言葉遊びに夢中で呼んでも無詩するし
空想詩は性質の悪い騙詩や詐欺詩に姿を変え
滑稽詩も暗い顔のこけ詩になったらもう笑えない
その時ふと まだ一度も
官能詩を書いていないことに気がついた
(書いたら
やっぱり化けるのかな? )
考え始めると居ても立っても居られない
その夜わたしは官能詩を心に思いめぐらし
(裸にして腰の辺りに馬乗りにさ
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