ジェンダー/はなもとあお
 
たしは孤立した
あれこれしながら家族を維持できるほどのキャパシティはわたしにはなかった
それだけの価値の女だ


子どもを産むに到るまでの思想を
わたしは両親からもらった
思想を等身大に比較する時間を持つこともなく
適齢期、という時期を、そのように過ごした
子どもを持つには
自分のなかのこどもを理解する
気持ちの成熟が必要だったと思う
親になることの時期を選べるとして
人間としての成長をちゃんと自分で理解できる時まで
身体は適齢期でも、精神の適齢期はいつなのか個人差があるということだと思う


ところでいま日本に住むわたしは
スーパーや生協の便利さにとても助けら
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