能動的な夜に反射するものたち/ホロウ・シカエルボク
 
死に絶えた公園があります
錆びが絡みついて毒虫のような模様になったブランコや
梯子が腐り落ちてもう誰も登れなくなったやぐらなんかがある公園です
展望台だけはまだ生きていて
辺りの山々や谷底の川を眺めることが出来ますが
それが営みであればあるほど
そこに立っていることが怖くなってくるのです
夏には
スズメバチが我が物顔で飛び交うので立ち寄ることが出来ません
一度彼らがチンピラのように飛び回っている姿を
遠くから眺めたことがあります
腐ることの無い死体が
きっと彼らは大好きなんだろうな、と


眠れない夜には喉が渇き
何度も水を飲みに台所へ出
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