遠い空、あしもとの街、懐かしい歌、半睡の日/ホロウ・シカエルボク
スタントコーヒー
未来におけるノスタルジアを愛している
長い昼寝のせいで
首を痛めている
進めたいことがあるけど
当分手を出す気もない
じっとしているのに
汗が滲んでいる
火で炙られたナイフを
突き付けられているみたいに
夜明けまでの膨大な時間に
刻めるものを探すのかい
塗り潰された昼間を
弁解するためのなにか
埃が溜まり始めたカーペット
拾うのはもどかしい
掃除をしようと思いながら
今日も間を外してしまった
表通りで汚い歌声を上げる酔っ払い
夜が切りつける
夜が切りつけ
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