(3)アーヤと森とふしぎなひかり/吉岡ペペロ
は買い物ぶくろをあしもとに置いてヒョウスケくんになかみを見せました
ヒョウスケくんが懐かしそうな顔をしています
ふたりで、すこし食べようよ、
アーヤはそう言ってヒョウスケくんとまあるい芝生の真ん中に仲良く座りました
木々の葉がふたりのまわりでぐるぐる風の音を立てています
アーヤはパンをちぎって大きなほうをヒョウスケくんに渡しました
やっぱりおいしいなあ、おばさんのパン、
大好きだもんね、ヒョウスケくん、
うん、アーヤの声にも、気づかなくなるくらいね、
あ、ヒョウスケくん、意地悪、
ふたりがどうじに笑いました
雲ひとつない水色の空でし
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