エアコン/ホロウ・シカエルボク
に唾を飛ばして語ったところで判りっこねえ…ともかく俺は滝のような汗をかきながら女を自宅に入れ、色気のない下着をはぎ取って風呂場に連れて行った、間に合わないかもしれない、と思いながら浴室に温い湯を張っていると、女がうーッという声を上げて、仰向けになって足を開いた…俺はそこから始まる誕生のすべてを見た、よく判らない怖れに捕われて動けなかった、これはなんという世界だ…女の股間というよりは何処か別の次元から転送されてきたみたいに、それは現れた、オ、オ、オ、オ、と女が声を漏らすたびにそれは揺らめきながらゆっくりと姿を現して…そして完全にこの世に、しかも縁もゆかりもないこの俺の家の浴室で生を始めた、それはぐっ
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