歴史性/破片(はへん)
れた小さな地殻変動は、誰にも読めない名前のついた海岸線を揺らめかし、砂浜に、半ば埋もれた巻貝の表層が、揺れる海水のさざめきに模様を奪われ、脳機能を失った人間だけが出入りする境地を、遥かな中空や、採光の優れた高級住宅に映写するのは、やはり交錯した腕によって、だった。営みが途絶えることがないとしたら、何処かの誰かが、または何かが、永遠ということを語ろうとも、それはある真実。
あ、じゃあ、君は生きてるの
もちろん
それじゃあなたも、
生きてるさ、当然
ここはどこ
それは、ごめん。
呼吸が苦しいんだ、さっきから、上手くいかない
そうか。でも、言葉が交わされていた
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