静かに燃え尽きる場所/狩心
 
付けながら

遥か遠く手の届かない なぜならば
限り無く近く離れられない同一の
そして

おまえに
落ちた滴、我が瞳の空
さらに落ちてゆく瞳、滴の広がる湖
波紋にビブラートする おまえの顔
歪む 水面に浮かぶ 何か シタイ
(おまえを見つめるおまえ)

ピカッ、ゴロゴロ、ドシャッ

後方100メートルに
何か が 落ちた オト

デモオマエハフリカエラナイ

秋の紅葉の
深き森の奥
誰にも聞こえない小さな拍手のように
パチパチと焚き火の音
枯れたシの葉の上げる煙で
ソラと会話する ビブラートのような揺らぎ
影の小さな家 の中で眠る老人に
ささや
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