静かに燃え尽きる場所/狩心
 
さやきかけるように そっと
今まで出来なかった 過去形の我を棄てて
出来得る限り 優しい 眼差しで…

目の前に広がる最悪の景色 もしくは、
まるで何も無いかのような恐ろしさ の広がる…

それでもおまえ
微笑む事ができる
平然と、優しく

瞳 我が手を見つめながら
体 ハラハラと分解されて 灰になり
宙を舞う 風の旅
巻き上がってゆく 竜巻の竜
誰にも聞こえない荒々しい鳴き声で
世界に浸透していく

雨上がりの道端
滴の付いた小さな雑草の名前を思い出した
会話できないそれに話し掛けた

そこにいてくれて
ありがとう
戻る   Point(2)