或る男の一日(わりとどうでもいい話)/pur/cran
の使い方はいまいち分からなくてね。」
彼が使っていたのはワードだった。それはさておき、所要30分、
うち説明は15分であった。社屋から出ると、地面は多少濡れてきていた。
まだ本降りではない。急げば駅まで傘を差さずとも、さほど濡れずに着くかもしれない。
私は靴紐を結びなおし、駆け足気味に横断歩道を渡った。
最初のうちは良かった。残り数百メートルの地点、
駅が目に見えるまでに近づいてから、それはやってきた。
傘軍団である。見た目は十代前半の彼らは特殊な傘を所持していた。
その傘は、ただ雨を避けるではなく少量溜め、
それを弾いて遊ぶための仕様にカスタムしてあった。
以前に脇を通
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