KARADAからでてくることば 〜真美鳥のアルバム『ピラニア』 について〜/さわ田マヨネ
というのが、同一人物たりえるのかという のがある。だれかが一人の人に恋愛感情をいだいているとして、その人のことを好 きだしそのうえあいしている、という状態はありそうといえばありそうではある し、”好きな人”だったけど今は”あいするひと”、みたいな時間経過による変化は一般 的に受け入れられているようにも思える。ただ大体の場合において、人はどちらか を選択して(あるいはさせられて)いるような気もする。ちょっと微妙なところ だ。どこかぼんやりしている。そんな微妙だったりぶれている部分が、(結果つ のっていく方向にあったとしても)連鎖的に”キミ”と”あなた”をかっちりとしない、 ある種不安定なものにしてい
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