呪いの朝/ホロウ・シカエルボク
 
まったのか?捨て子のような洗濯物を見上げていると、自分の身体までがそこにぶら下がってしまうような気になって目線を落とした、路の先は相変わらずの景色が続いていた、あとどれだけ歩けばこの路地は終わるのか、そしてどこに辿りつくのか、全く判らなかった、そもそも、なぜそんなところを歩いているのかさえも、それでも俺はまた気を取り直して歩を進めるのだった、やはり空に明ける気配はなかった、そもそもがこういう天候なのかもしれない、ひしめきあうように伸びる建物に阻まれて、太陽が見えないだけなのかもしれない、そんなにこだわることではないのかもしれなかった、だけど太陽がないというそれだけのことが、様々な懸念を生むことにな
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