社会科学と文学/葉leaf
れていると同時に社会を作っていく存在であるということ。まずはその自覚から始める。
我々は政治というものに関心がある。そして、政治における力関係などは、我々が日常生きているときにも遭遇するものである。友人関係や職場の関係、そこにおけるパワーの構造は、政治学が問題とするパワーの構造とパラレルである。だから、我々が文学において人間関係を描くとき、そこに政治学的な認識があるとよりよく描きやすい。
それに、ミクロ社会学は社会の微小な相互行為に着目する。そこでは、個人の役割であるとか、個人間の相互作用で何が行われているかが解明される。それはまさに、文学が扱う人間関係そのものであり、ミクロ社会学の認識が
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