生まれを鎮めるためのなにか (The Collection)/ホロウ・シカエルボク
に身を任せているのはそんな理由からなのさ、気に病むような蓄積を眺めろ、気に病むような蓄積の示唆するものを読みとれよ、ボーイ、そいつを見つめることが何よりも大切なことだ、そいつをどうにかしようとして躍起になった俺以前の誰か、そいつらがここにそれを置いて行った、俺にではない、そいつに気付ける誰かに託すために、そして俺は気付いた、そして手に取ったんだ、そして俺はそいつを眺め続けている、それは死に絶えない、それは腐敗しない、それは炭化しない、それは化石にならない、いつでもどくどくとひどいバリトンの脈動を鈍く響かせている、そんなものを見つめていると俺は時々、自分の肉体が既に腐敗しているのではないかという幻想
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