アトリエのブルー/まーつん
 
上で
 用済みにされて混じり合い
 足元に溢れ落ちていく
 幾つもの感情

 紅く滾る怒りは
 溶岩となって滴り落ち
 台所のカーペットを焼き焦がし

 黒く煮詰まる絶望が
 居間の床板に穴を穿ち
 闇を湛えた井戸となり  

 父なる大地の焦げ茶からは
 膿んだ心の染みついた
 土の腐臭が立ち昇る

 緑はいつも
 希望となって芽吹くが
 風や日照りにさらされて
 花を見せずして 枯れていく

 カーテンの隙間からは
 白い光が零れるが
 絵筆の先に掬っても
 この息に触れると
 たちまち 灰色に濁ってしまう

 ブルーな気分だけは
 こ
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