戯曲(習作つづき6)/星☆風馬
 
か」
父   「うむ」
母   「龍児は奈津を本当の妹じゃないんじゃないかって思ってるみたいなの。2人が大きくなるにつれて、その思いはますます強くなってるみたい」
父   「龍児が言ってるのか?」
母   「そうよ」 
父   「それはいかん。でもお母さん。奈津はもうおれたちの子だろ?奈津にとってもそっちの方がいいに決まってる」
母   「そうかしらねえ。でも奈津が自分で住民票を取るような年ごろになったら、いずれわかってしまうことよ」
父   「だからってわざわざ自分たちから知らなくてもいいことを知らせなくてもいいじゃないか。いずれわかってしまうにしても、その時までは知らない方がいい
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