ふたつの終焉/葉leaf
 
無限に近づいても行った。完全な鉱石と完全な図形と完全な引力が、この人間の薄っぺらい生活空間の上下両方に螺旋を描いて、論理と倫理と権力のあでやかな立体を鋳造した。あらゆる細部、あらゆる差異、あらゆる表情を凌駕する形で、一つの単純な宝玉はその表面と裏面とを天上と地下で分かち合っていた。学問、文学、研究、芸術、道徳、そういったものは、細かな根付きと犀利な構造でもって生活から生え出たものであったが、僕はその優しい連結を観念的に断ち切って、それらを天上と地下の二つの絶対領域に熱と共に閉じ込めた。空虚だが態度と方向だけは豊かだったそのような日々を経て、僕はついに自ら生計を立てなければならなくなった。生計を立て
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