HHM講評/香瀬
ここから氏が批評対象であるNizzzy「天使」をどのように読んだのかというのははっきりと読み取れません。しかし、氏が引用している「冷たいまま重なりあうよ/ 左手と、右手が/生まれ変わる前の、不死鳥のように」というフレーズを、「死に際のハゲワシ/ではなく/生まれ変わる前の、不死鳥」と読み換えている点は注目してもいいのかな、と思います。
氏が自身の現状に強く引き付けて「天使」を読んでいるのでしょうか。死を狙う生き物であるはずの「ハゲワシ」が「死に際」であると転倒しています。これは、「天使」内のフレーズである、死なない「不死鳥」が「生まれ変わる」という転倒したフレーズから連想したものでしょう。る
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