躯は踊る、無作為なときの中を、ひとりで/ホロウ・シカエルボク
 
るのかなんて判らないが、どのみちそれは詩篇とは関係のない出来事だ、好きに振舞って差し支えない、立ちあがって水を飲んだ、熱を持ったラジエーターが冷えてゆくような感覚があった、一日の終わりに消化器官を洗浄したものが胃袋で湖になるのを確かめてから便所に入る、アルコールが入ったとき特有の、だらだらとした小便を長い事一物から吐いて、和式便所の水溜りに僅かに色をつけた、水を流すと古い設備特有の、結核持ちの咳のような音を立てながらそれらは下水管に流れ込んで行った、アデュー、と言って便所を出ると照明の違いに目がくらむ

人が眠るときにそこに求めているものは何だろうか?休息か、あるいは胸躍るような夢か、あるいは
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