躯は踊る、無作為なときの中を、ひとりで/ホロウ・シカエルボク
り下げられるその前よりほんの少し濡れているように思えた、このあとこの床には再び釘が打たれ、おそらくは一生開けられることはない、すべてが終わってから少しだけ酒を飲んだ、身体よりも頭を痺れさせるやつを…
カップをテーブルに置いたら、それきり音がしなくなった、もちろん、無自覚的に耳にしている音以外はということだが、それきり何の音もしなくなった、まるで周辺の景色がそのまま、なんらかの誤作動の中に放り込まれたような有様だった、酔いがまず脳天に来て、それから胃袋へ下りていく軌道を追ってから、立ちあがった、あとで喉が渇かないように、少しだけ水を飲んでおこうと思った、そんなことに実際、どれだけの効果があるの
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)