拒め/Giton
だろう…
そこから7光年跳んで、ぐるっと頸を回せば
また別の字が見えるだろう
それからまた21光年跳んで…
きみはもう生きていないのさ
ぼくはもう生きていないのさ
そのむかし いつのことかはわからないが
ひとすじの短命な流れ星がすっと光りましたとさ
青白いきみのひかり
銀河のかたすみにそれがきざしたとき
こどもはとてもわんぱくで いつもまゆを寄せていて
みんながきみを怖がった
それから何年かが過ぎて
きみは髪を伸ばしておとなしくなった
正クリスタルの羽根 たくさんのフラクタル
そらのとおくからおりてきて
きみはぼんやりと耀き
ぼくはきみの伴星たらん
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