【HHM参加作品】「荒地」/すみたに
原野よ
>春の友人たちよ、
>湿地帯を越えられない多くの友人たちよ
>あなたたちが醜く引いた線も
>いつかは雪に覆われて
>この世から消えてなくなるでしょう
>だから私たちは駆けていくでしょう
>この荒野という緑の極地から
>戦うために私たちの乳母が知らない原野へと
>さようなら荒地へ逃げる春の友人たち
耕されるべき荒野とは打って変わった、拓かれるべき原野。冒頭での乏しき詩作とは打って変わった、豊かな詩作。そこには実りがあり、田畑はとうとう定められ、我という、論理的分子が金色の穂となって収穫をもたらす時期がくるのを待つ
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