青い指/赤青黄
は不思議に思う
人差し指を月光に透かし
夜が更けるのを待つ
疼きは段々と痛みを重ねて少年の歯茎を貪る
その痛みが頂点に達したとき
少年の人差し指は青に染まったのだった
その指先から青い羽を持つ蝶が幾つも飛び出していく
――彼らはどこに行くのだろうか
少年が答えを聞く前に蝶は鳥となり
鳥は一つの星となり宇宙へと飛散し
最後には流れ星となり
天球に降り注ぐのだった
だが、
流星の光は淡く揺らぐ月の光に阻まれ
その効力は普段の半分にも満たなかった
指は相変わらず青を燈し
やがて月が気を変え
雲に隠れ
いなくなってからも
人差し指は、青
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