現代心経(ワルノリ中)/2012
 
ある。

生じるとは錯覚であり、滅するということもまた錯覚である。

汚れるという概念も人間の勝ってな思い込みであり、
清らかという概念もまた勝ってな思い込みなのだ。

増えた減ったで一喜一憂している間は夢を見ているのだ。

それは楽しいかもしれないが、どうしようもなく、つまらないものでもある。

それゆえに、やる夫よ、

いい加減話を聞け。

実体がないという観点から考えると、物質的現象というものは極端な話、
存在しないと見ても良い。


眼も耳も、鼻も舌も身体も無く、心でさえも、
時と共に流れ行き拡散して行く。

形、声、香り、味も、触ることのできる
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