彼女はある朝突然に/竜門勇気
ちない二人の音を世界中に教えてる
そんな日が少し続いて
また静かな週末を迎えるようになった
思い出の片隅にあったステレオは
部屋の中で日々でかくなるよう
俺はまた
自分のことを俺と呼ぶようになり
ステレオにはまた、少し無駄すぎて捨てられたはずの
ヘッドフォンが突き刺さっている
彼女はある朝突然に
裏返ったトランプみたいに
知らない人になってしまったので
それから会ってないんだ
友達にはそういった
そうなった心当たりはあったけど
誰も得しない本当なんてこの腹の中に刺さってるぶんだけで充分
ステレオにはまた、少し高価すぎて捨てられた
ヘッド
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